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介護タクシーの補助金制度とは
介護タクシーの開業には、350〜500万円程度の開業資金が必要だと言われています。
金融機関などから融資を受けて開業する方が多いですが、その前に検討したいのが補助金制度の活用です。
国や地方自治体では、介護タクシーの運営を支援するための補助金制度を設けています。
特に、高齢者が多く暮らす地域では、高齢者や身体障害者の交通利便性向上を目的とした補助金や助成金がある場合が多いです。
自治体によっては、福祉タクシー券の配布など、利用者向けの補助金制度が設けられているケースもあります。
補助金制度を上手に活用すれば、介護タクシーの開業にかかる費用の負担を数十万円以上減らすことも可能です。
ただし、補助金制度を利用するには申請手続きが必要です。
介護タクシー事業者に役立つ補助金制度は複数あるので、それぞれどんな手続きが必要なのかを確認したうえで、適切に申請手続きを行いましょう。
介護タクシー事業者が活用できる補助金の種類
介護タクシー事業者が活用できる主な補助金の種類は、以下の通りです。
地域公共交通確保維持改善事業費補助金
地域公共交通確保維持改善事業費補助金とは、福祉車両の購入や設備の導入に活用できる補助金です。
目的 | 公共交通のバリアフリー化、利用環境改善 |
対象者 | タクシー事業者 |
補助の内容 | 車両、設備のバリアフリー化(福祉車両の導入を含む)を進めるため必要な費用の一部を補助する |
例えば、リフトを装備した福祉タクシー車両を新車購入する場合、地域公共交通確保維持改善事業費補助金を活用すると1両あたり80万円を限度に補助金が交付されます。
また、既存のタクシー車両に新しくリフト装備を導入する場合の補助金限度額は、1両あたり25万円です。
申請方法
地域公共交通確保維持改善事業費補助金の交付を受けるためには、所定の書式の交付申請書、事業報告書や取組実績を証明する書類を国土交通大臣に提出する必要があります。
その年ごとに申請期限が定められているほか、内容も変わることがあるので、国土交通省や自治体のホームページでよく確認しましょう。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、福祉車両の購入や設備の導入にかかる費用だけでなく、広報費、ウェブサイト関連費などさまざまな費用に充てられるというメリットがあります。
目的 | 小規模事業者の制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度の導入等)等 |
対象者 | 小規模事業者・一定要件を満たす特定非営利活動法人 |
補助の内容 | 車両、設備のバリアフリー化(福祉車両の導入を含む)を進めるため必要な費用の一部を補助する |
介護タクシー事業の場合、小規模事業者とは常時使用する従業員の人数が5名以下の事業者を指します。
「通常枠」「賃金引上げ枠」「卒業枠」「後継者支援枠」「創業枠」など、いくつかの枠が設けられていて、要件を満たし、適切な申請手続きが行われると50~200万円の補助金が交付されます。
申請方法
地域公共交通確保維持改善事業費補助金の交付を受けるためには、まず申請書類を事務局に提出し、審査を受ける必要があります。
審査に通過した後、実際に補助事業を実施し、実績報告書を提出したうえで補助金の請求を行うという流れです。
申請書類は所定の様式があるので、国土交通省や自治体のホームページからダウンロードして記入しましょう。
地域雇用開発助成金
地域雇用開発助成金は、雇用機会が少ない地域(いわゆる過疎地域)で交付されている助成金です。
目的 | 地域の雇用機会の安定 |
対象者 | 雇用機会が特に不足している地域等の事業者 |
補助の内容 | 事業所の設置・整備を行い、求職者等を雇い入れる場合にかかる設置整備費用などを助成
かかった費用や雇用増加人数に合わせて50〜800万円 |
地域雇用開発助成金は、介護タクシー事業者として開業し、地元住民を新しく雇用する場合のみ申請することができます。
事業所がある地域が対象に該当するかどうかは、厚生労働省のホームページで確認しましょう。
申請方法
地域雇用開発助成金の交付を受けるためには、まず「雇い入れに関する計画書」を労働局長に提出し、計画期間内に、常時雇用かつ雇用保険の保険者を3名雇い入れる必要があります。
ただし、新規開業の場合は、雇い入れる人数が2名でもかまいません。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、ウィズコロナ・ポストコロナ時代の経済社会の変化に対応するために事業に取り組む中小企業等を支援するための制度です。
目的 | コロナ禍における中小企業の新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業・業種転換、事業再編などの取り組みを支援すること |
対象者 | 日本国内に本社を有する中小企業者、中堅企業者など |
補助の内容 | 対象となる企業の規模・事業の内容によって異なる |
事業再構築補助金は、「成長枠」「グリーン成長枠」「卒業促進枠」「大規模賃金引上促進枠」「産業構造転換枠」「サプライチェーン強靱化枠」「最低賃金枠」及び「物価高騰対策・回復再生応援枠」の8つに分類されています。
それぞれ補助の対象や上限が異なるので、しっかりと確認して申請しましょう。
申請方法
事業再構築補助金の申請は、電子申請システムのみとなっています。
前もって補助金申請者向けオンライン説明会に参加し、詳しい申請方法について経済産業省のホームページなどで確認しておきましょう。
また、補助金を申請する際は、事業計画書の提出が必要です。
介護タクシーの補助金を申請する方法
介護タクシーの運営に役立つ補助金の申請方法は、制度の種類や運営団体によって異なります。
国の行政機関や関連団体の公式ホームページで詳細な状況が提供されているので、申請方法や必要な書類、申請期限などを把握し、適切に申請手続きをすることが大切です。
郵送や窓口による申請が可能なケースもあれば、電子申請を行わなければならないケースもあります。また、補助金の種類によっては、事業計画書や取組実績の報告書等の提出が必要な場合もあるので、前もって準備しておくと安心です。
介護タクシーの補助金以外で開業・運営に役立つ支援はある?
介護タクシーの開業や車両の購入・設備の導入にかかる費用負担を軽減するには、国や自治体が運営する補助金制度を上手く活用することが大切です。
ほかにも、介護タクシーを開業するためには、介護職員初任者研修の取得、運輸局への営業許可申請など、所定の手続きを行わなければいけません。
介護タクシーは個人でも開業できますが、複数の手続きや開業の準備を一人で行うのは非常に大変です。
介護タクシードライバーとして働きながら、同時に独立・開業を目指す場合は特に、介護タクシー向けの開業支援サービスを活用するのがおすすめです。
エマジェンでは経験豊富な専任スタッフによる開業支援サービスを提供しています。
開業までのサポートだけでなく、開業後のお仕事紹介や定期的な勉強会のご案内など、多数の特典があります。
また、エマジェンの商標やロゴ、経営ノウハウなどを活用したいという方には、フランチャイズへの加盟をおすすめしています。
複雑な許可申請は行政書士がサポートし、開業前にはしっかりと講習を受けていただくため、未経験・無資格でも介護タクシー事業をスタートすることが可能です。
もちろん、各種補助金の申請方法が分からない、対象となる補助金制度の有無が分からないという場合も、ご安心ください。
補助金を適切に活用し、無理のない開業・運営ができるように、スタッフがしっかりとサポートさせていただきます。
介護タクシーの運営には補助金や支援サービスを活用しよう
介護タクシーの開業・運営には費用がかかります。費用負担を軽減するためにも、国や自治体が運営する補助金制度を上手に活用しましょう。
また、介護タクシーを開業し、経営の早期安定化を目指すなら、開業支援サービスの活用もぜひ検討してみてください。
エマジェンでは、専任スタッフによる開業支援、開業後のお仕事紹介や勉強会の実施など、介護タクシー事業者をサポートするさまざまなサービスを提供しています。
介護タクシーの新規開業をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。